アベリのものづくり
—“Arabesque(アラベスク)”—
コレクションごとに異なるテーマに基づき、ジュエリーを制作しているアベリ。
今回は、アベリがものづくりにおいて大切にしていることと共に、“Arabesque(アラベスク)”コレクションが生み出された背景についてお伝えします。
テーマ性 — 物語のあるジュエリー
アベリのジュエリーは一つ一つ、世界観やテーマを持っています。
自然の美しい光景や草花、語り継がれてきた物語や言葉など、日常を彩るさまざまな事象からヒントを得て、これまでたくさんのシリーズが生まれてきました。
“Arabesque(アラベスク)”は、ドビュッシーの名曲である「アラベスク」がテーマとなっています。
アベリのデザイナーが、装飾的でありつつ奥深く幻想的なこの楽曲から受けたインスピレーションをジュエリーで表現したいと考え、新たなコレクションが生まれました。
ドビュッシーは、東洋の美術や音楽に影響を受けたフランス人作曲家。
「アラベスク」は、そんな彼の感覚を通して西欧と東洋の文化が混ざり合い、物語が乗せられることで、重層的な魅力が生まれているように感じられます。
ドビュッシーが思い描いたその物語を想像しながら、浮かぶイメージをデザインに落とし込んでいきました。
デザイン — 懐かしさと新しさのバランス
伝統あるクラシカルなジュエリーの魅力も、新しい時代の感覚も取り入れて。
アベリのジュエリーデザインは、そんな「どこか懐かしく新しい」バランスを大切にしています。
「足し算ではなく、引き算の感覚」とデザイナーは言います。
たくさんの要素の中で、一番表現したい部分をどう見せるかを考えていく。
アベリのジュエリーは隅々まで見応えある装飾性の高いデザインが特徴ですが、華美になりすぎることなく、一方でシンプルに偏らず、洗練された佇まいに仕立てています。
“Arabesque”のデザインの特徴は、アラベスク模様の特徴である美しい曲線を意識したライン。
草花や貝殻などのイメージを、つる草のような優雅な曲線で組み合わせました。
草花のイメージや植物から着想を得た有機的なラインは、これまでにもしばしばアベリのジュエリーで表現されてきた題材であり、このコレクションではゆったりと響く音色のイメージにもつながります。
また、ミルグレインの美しさを際立たせたこともデザインの大きな特徴。
リングを飾る装飾はふんだんに施されたミルグレインによって繊細な煌めきを放ちます。
メタルの飾り玉、メレダイヤモンドもあしらい、メロディアスな輝きを添えました。
ピアスはダイヤモンドを留めずにミルグレインだけで飾り、細やかな煌めきを持たせています。
精緻な細工を施しつつも、シルエットや質感、輝きなど、計算されたデザインの「引き算」によって洗練された印象に。
華美に偏ることなく、さりげない存在感で日常の装いに輝きを添えます。
技術と素材 — 長く愛されるジュエリーであるために
アベリでは全てのデザイナーが職人を兼ねており、ラフスケッチを描いた後は、実際にデザイナー自身が、金属とワックス素材を使って、形を検証しながら原型を作成していきます。
デザインと技術がしっかりと連携することで、ジュエリーに込められたテーマをより深く、造形として美しく表現することができます。
“Arabesque”は、複数のパーツからなるジュエリー。それぞれのパーツに丁寧に装飾を施してから、一つの造形に組み立てて仕上げます。
手間ひまはかかりますが、この工程によって隅々まで細工が施され、どの角度から見ても美しいジュエリーが生まれます。
またこのコレクションでは、マットなヘアライン加工ときらびやかなミルグレイン、プラチナとシャンパンゴールドなど、異なる要素の対比を取り入れました。
お互いを引き立て合うデザインや素材を組み合わせることで、アラベスクの重層的な音のイメージを表現しています。
ミルグレインを主役にした美しい装飾模様と、無機質なメタルとの洗練されたコンビネーションが楽しめる“Arabesque”。
「このコレクションを身に着け、ドビュッシーの『アラベスク 第一番』をゆったり聴いていただけたら」とデザイナーは語ります。
アラベスクの幻想的な音楽性と端正な美しさを、小さなジュエリー世界に表現したコレクションが生まれました。
ジュエリーを手にしたお客様がしばしば「出会った」と仰るように、一つのジュエリーは、身に着ける人にとって他にない特別な存在。
だからこそ、身に着けている時だけでなく外して置いてある時も、そして長い年月愛用する中でいつまでも、佇まいよく雰囲気のある美しいジュエリーであるように。
その想いはいつもアベリのものづくりの軸となっています。
新たなこのコレクションが、お客様の身も心も輝かせることができますように。
“Arabesque”コレクションについて詳しくご紹介しています。
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