ジュエリーを輝かせる「千の粒」
アベリのジュエリーの繊細な輝き、細部まで見応えのある美しさ、それを支えている大切な要素のひとつが「ミルグレーション」です。
ミルグレーションとは、ラテン語で「千の粒」を意味する宝飾の技術用語。
鏨(タガネ)という工具を使用し、ジュエリーの地金(金属素材)の縁に小さな粒状の点を連続して打刻していく技法です。
粒の一つひとつがきらめくことでジュエリー全体の輝きが増し、どこか懐かしく上品な雰囲気を纏います。
ヨーロッパでは古くから受け継がれており、アンティークジュエリーにもよく見られます。
「千」には絶え間なく続く=永遠、繁栄などの意味が込められており、ブライダルジュエリーのデザインにも多く取り入れられています。
アベリのジュエリーのミルグレーションは、熟練の職人の手で一粒一粒丁寧に生み出されています。
さまざまな種類の鏨(タガネ)がある中で、ミルグレーションを打つ際に使うのは「ミル鏨」と呼ばれる専用の鏨。
先端はルーペを覗かないと見えないほどの小さな凹丸状になっています。
職人はたくさんのミル鏨をサイズ別にそろえて、そのジュエリーのデザインに合わせて使い分けています。
「千の粒」の名の通り、数え切れないほどの粒を刻む内に少しずつ丸みを帯びてくる鏨の先端を、そのたびヤスリで尖らせ、エッジを立てて、キリリと輝く粒を刻んでいきます。
アベリのジュエリーのミルグレーションは美しく繊細であるがゆえに、一際高い完成度が求められます。
小さな粒を均等な大きさ・幅・高さで刻むことで、点の連なりをラインとして見せる高度な手仕事。
職人の磨き抜かれた技術によって、瞬く間にミルグレーションが生まれていく時、ジュエリーは生き生きと輝き出すように見えます。
(▲ミルグレーションによる輝きの違いがわかりやすいよう、半分だけ施してもらったリング)
また職人は、均質さだけではなく、そのジュエリー全体のバランスや、デザインのポイントに留意しながら打刻していきます。
小さくとも、仕上がりの印象を大きく左右するほどの存在感を持つミルグレーション。
手間も時間も要する技術ですが、それを惜しまずデザインに取り入れることで、アベリならではの見応えのあるジュエリーが生まれます。
アベリのジュエリーを手にしたら、ぜひ間近でじっくりとご覧になってみてください。
精緻な美しさの鍵となる、小さな小さな粒。
人の手によって施されたミルグレーションは、より一層ぬくもりある上質な輝きをジュエリーに与えます。
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